はじめに
「前屈しても手が床につかない」
「太ももの裏がすぐ痛くなる」
「昔より明らかに身体が硬くなった」
「靴下を履くときに少しきつい」
身体の硬さをチェックするとき、前屈を試す男性は多いのではないでしょうか。
手が床につかないと、
「ハムストリングスが硬いからだ」
と思われがちですが、前屈には太ももの裏だけではなく、お尻・ふくらはぎ・背中・股関節など複数の部位が関係しています。
そのため、太ももの裏だけを毎日伸ばしていても、なかなか前屈が変わらないことがあります。
今回は、前屈が苦手な男性に多い身体の特徴と、自宅でできるストレッチについてご紹介します。
前屈は全身を使った動き
前屈とは、立った状態や座った状態から上半身を前へ倒す動きです。
一見すると単純な動作ですが、実際には、
・股関節
・骨盤
・お尻
・太ももの裏
・ふくらはぎ
・背中
などが連動しています。
そのため、
「太ももの裏が伸びるから、そこだけが硬い」
とは限りません。
例えば股関節から身体を倒せない人は、腰や背中を丸めることで無理に前へ進もうとすることがあります。
反対に、背中が硬くて丸めにくい場合も、前屈の動きは小さくなります。
どこか一つではなく、身体全体の動きを見ることが重要です。
前屈できない男性に多い5つの原因
1.太ももの裏が硬い
前屈で特に伸びを感じやすいのが、太ももの裏側です。
デスクワークなどで長時間座っている男性は、脚を大きく動かす時間が少なくなりやすいため、太ももの裏側も動かす機会が減ります。
前屈したときに、
・膝の裏が強く突っ張る
・太ももの裏がすぐ限界になる
・膝を伸ばすと一気に前へ倒れにくくなる
という場合は、太ももの裏側の硬さが関係している可能性があります。
ただし、痛いところまで無理に伸ばす必要はありません。
身体が硬い人は、最初から膝を伸ばし切らず、少し曲げた状態から始めても大丈夫です。
2.お尻が硬い
意外と見落とされやすいのがお尻です。
お尻の筋肉は股関節の動きに関わっているため、硬くなると上半身を前へ倒しにくくなることがあります。
特に、
・長時間座っている
・脚を組む癖がある
・歩く時間が少ない
・下半身をほとんど動かさない
という男性は、お尻まわりが硬くなりやすい傾向があります。
前屈をすると太ももの裏ばかり気になる人でも、先にお尻をストレッチすると動きやすく感じる場合があります。
3.股関節から身体を倒せていない
前屈では、上半身をただ丸めるだけではなく、股関節から身体を折りたたむような動きも必要です。
しかし、股関節が硬い男性は、この動きが苦手なことがあります。
その結果、
股関節が動かない
↓
腰を丸める
↓
さらに背中を丸める
↓
首だけ前へ伸ばす
という前屈になりやすくなります。
一見すると前へ倒れていても、股関節はほとんど動いていないケースです。
前屈を改善したい場合は、股関節まわりも一緒に整える必要があります。
4.ふくらはぎが硬い
立った状態で前屈する場合、ふくらはぎの柔軟性も関係します。
特に、
・革靴を長時間履いている
・座っている時間が長い
・歩く量が少ない
・ランニング後にケアをしていない
という男性は、ふくらはぎが張っていることがあります。
太ももの裏ばかりを伸ばしても変化が少ない場合は、ふくらはぎもストレッチしてみましょう。
5.背中が硬い
前屈では背中も丸く動きます。
デスクワークで猫背になっている男性は、
「猫背だから背中は柔らかい」
と思うかもしれません。
しかし、同じ姿勢で背中を丸めていることと、背骨を滑らかに動かせることは別です。
長時間同じ姿勢でいると、背中を丸めることも反らすことも、ひねることも苦手になっている場合があります。
前屈だけではなく、背中をさまざまな方向へ動かすことが大切です。
前屈が硬い人ほど「無理に床を触ろう」としない
前屈ストレッチをすると、
「あと少しで床につく」
と無理に手を伸ばしたくなることがあります。
しかし、手が床につくこと自体が目的ではありません。
身体が硬い状態で無理に床へ近づこうとすると、
膝を強く伸ばす
腰を無理に丸める
反動を使う
息を止める
といった動きになりやすくなります。
大切なのは、どこまで届いたかではなく、身体をリラックスさせながら必要な部位を伸ばすことです。
最初は膝を曲げても構いません。
呼吸を止めず、少しずつ動かせる範囲を広げていきましょう。
前屈できない男性におすすめのストレッチ
太ももの裏のストレッチ
椅子に浅く座り、片脚を前へ伸ばします。
つま先を上へ向け、膝は軽く伸ばしておきます。
背中を丸めるのではなく、股関節から上半身を少し前へ倒します。
太ももの裏側が気持ちよく伸びる位置で20〜30秒程度キープしましょう。
左右それぞれ行います。
お尻のストレッチ
椅子に座り、片方の足首を反対側の膝に乗せます。
背筋を軽く伸ばし、身体を前へ倒します。
脚を乗せた側のお尻に伸びを感じればOKです。
デスクワークの合間にも行いやすいため、座る時間が長い男性には特におすすめです。
ふくらはぎのストレッチ
壁に両手をつき、片脚を後ろへ引きます。
後ろ側のかかとを床につけたまま、身体を少し前へ移動します。
ふくらはぎが伸びる位置で20秒程度キープします。
左右とも行いましょう。
背中を丸めるストレッチ
椅子に座った状態で、身体の前で両手を組みます。
手を前方へ伸ばしながら、背中をゆっくり丸めます。
左右の肩甲骨を離すようなイメージで行いましょう。
息を吐きながら動かすと、力を抜きやすくなります。
ストレッチ前後で前屈をチェックしてみよう
身体の状態を確認するために、ストレッチ前後で前屈を比べてみるのもおすすめです。
ストレッチ前に一度前屈し、
・指先がどこまで届くか
・どこが一番突っ張るか
・左右差があるか
を確認します。
その後、太ももの裏・お尻・ふくらはぎ・背中などをストレッチし、もう一度前屈してみます。
大きく柔らかくならなくても、
「さっきより倒れやすい」
「太ももの裏の突っ張りが少ない」
「力を入れなくても前へ行ける」
と感じれば、身体の使い方が変わっている可能性があります。
前屈が柔らかい=身体全体が柔らかいではない
手のひらが床につくほど前屈できる男性でも、肩や股関節が硬いことはあります。
反対に、前屈が苦手でも肩や背中はよく動く人もいます。
身体の柔軟性は、一つの動作だけで判断できません。
前屈はあくまで身体の状態を見る一つの目安です。
重要なのは、
・肩を上げられる
・身体をひねれる
・深くしゃがめる
・歩幅を出せる
・日常動作を無理なく行える
といった複数の動きをバランスよく行えることです。
デスクワーク男性は前屈以外もチェック
身体が硬くなったと感じたら、前屈だけでなく以下の動きも試してみましょう。
両腕を真上に上げる
腰を大きく反らさず、腕を耳の横まで上げられるか確認します。
後ろを振り向く
椅子に座り、骨盤を正面に向けたまま上半身を左右へひねります。
左右差がないか確認しましょう。
深くしゃがむ
かかとを床につけたまま、どこまでしゃがめるか確認します。
これらの動きも苦手な場合は、太ももの裏だけでなく、全身の柔軟性が低下している可能性があります。
男性は身体の硬さを放置しやすい
身体が硬くても、すぐに仕事ができなくなるわけではありません。
そのため、
「特に痛くないからいい」
と放置してしまう男性も多いでしょう。
しかし、年齢とともに運動量が減り、身体を大きく動かす機会まで減っていくと、
昔はできた動作が少しずつ難しくなることがあります。
靴下を履く。
床の物を拾う。
立ったまま靴紐を結ぶ。
ゴルフで身体を回す。
トレーニングでスクワットをする。
こうした日常の動作をスムーズに続けるためにも、身体が大きく硬くなる前から整えておくことが大切です。
パーソナルストレッチなら硬い原因を確認しやすい
自分で前屈すると、
「太ももの裏が硬い」
としか感じられないかもしれません。
しかし実際には、お尻や股関節、背中など複数の部分が関係している場合があります。
パーソナルストレッチでは、トレーナーが身体を動かしながら、
どの方向が硬いのか
左右で差があるのか
どの部位に力が入りやすいのか
などを確認しながらストレッチを行えます。
身体が硬い男性ほど、セルフストレッチでは姿勢を取るだけで力が入ってしまうことがあります。
ベッドに横になり、トレーナーに身体を動かしてもらうことで、自分一人では伸ばしにくい部位までアプローチしやすくなります。
前屈の記録より「動きやすい身体」を目指そう
手が床につくことは、一つの目標にはなります。
しかし、それだけを目指す必要はありません。
ストレッチを続ける中で、
「靴下を履きやすくなった」
「腰を曲げる動作が楽になった」
「ゴルフで身体を動かしやすい」
「朝の身体の硬さが以前より気にならない」
といった日常生活の変化の方が重要です。
身体が硬いことを年齢のせいにせず、日頃から少しずつ身体を動かしていきましょう。
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